2015年06月 - ビジネスブログ

藤沢法律税務FP事務所
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2015年06月28日 [不動産]
筆界特定制度とは、土地の所有者として登記されている人などの申請に基づいて、筆界特定登記官が、外部専門家である筆界調査委員の意見を踏まえて、現地における土地の筆界の位置を特定する制度です。

筆界特定とは、筆界特定登記官による筆界の位置の認識の表示です。同登記官が筆界を公的に決定するものではなく、実地調査や測量を含む様々な調査を行った上、もともとあった筆界を筆界特定登記官が明らかにすることです。
筆界特定制度とは別に、筆界(境界)を公的に確定する手続として境界確定訴訟があります。ただ同訴訟では、時間、手間がかかり、また、境筆界の専門家である登記官や土地家屋調査士が必ずしも関与しない等の問題点が存在します。
筆界特定制度は、そのような問題点を補うものとして導入された制度です。

筆界特定制度を利用するためには、土地の所有者として登記されている人やその相続人などが、対象となる土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局の筆界特定登記官に対して、筆界特定の申請をすることになります。

申請の手数料は、申請人と相手方の土地の価格の合計額を2で割り、それに0.05を乗じた額(算定基礎額)に応じて算出されます(100万円までの部分は、10万円まで毎に800円、100万円を超え500万円までの部分は、20万円まで毎に800円、500万円を超え1000万円までの部分は、50万円まで毎に1600円等)。例えば、申請人の土地とその隣の土地の価格の合計額が4000万円である場合には、申請手数料は、8000円になります。
なお、手続の中で、測量が必要となることがあり、そのときには、測量費用(概ね50万円から80万円位が多いです)を負担する必要が生じます。

申請を受けた法務局等は、筆界調査委員(通常、土地家屋調査士)を指定し、同委員が事実の調査を行います。この事実の調査には、土地の測量、実地調査、関係者からの事情聴取、資料提出の要求等が含まれ、測量及び実地調査には立入調査も認められています。土地の測量、実地調査を行うにあたっては、申請人等に対して立会いの機会を与えねばなりません。
また、申請人等は、筆界特定登記官に対して、意見を述べ、資料を提出することができます。

筆界調査委員は必要な事実の調査等が終了したときは、遅滞なく筆界特定登記官に対し意見を提出し、同登記官は、同委員の意見等を踏まえ、筆界特定の判断を示します(申請人には筆界特定書の写しを交付します)。

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2015年06月21日 [社会保険]
介護保険において、施設入所等にかかる費用のうち、食費及び居住費は本人の自己負担が原則ですが、住民税非課税世帯である入居者については、その申請に基づき、補足給付を支給し、その負担が軽減されています(利用者負担第1〜3段階に該当する場合に、段階に応じた自己負担額(負担限度額)が設定されています)。

平成27年8月より、この補足給付の受給のための要件に、以下の要件が追加されることになります。

@世帯分離後の配偶者(事実婚も含む)の所得の勘案(市町村税非課税であること)。

A預貯金等について、単身の場合は1000万円以下、夫婦の場合は2000万円以下であること。

預貯金等の範囲については、資産性があるもの、換金性が高いもの、かつ価格評価が容易なものを資産勘案の対象とするとされており、預貯金、有価証券(株式・国債・地方債・社債等)、金・銀等、投資信託がこれに含まれ、生命保険はこれに含まれないとされています。

なお、不正な受給が行われた場合は、給付額の返還に加えて給付額の最大2倍の加算金(給付額含め3倍)を課すことができるとされています。


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2015年06月14日 [相続]
Q (1次)相続が発生した後、その相続人の一人が亡くなり、(2次)相続が発生した場合に、遺産分割協議により、2次相続の相続人の一人が特定の不動産を取得することになったときは、その相続人に直接相続登記をすることができますか。

A 数次にわたる相続が生じた場合に、中間の相続が単独相続であるときは、中間の相続登記を省略して、数次相続の相続人に直接相続登記をすることができるとされています(昭和30・12・16民事甲第2670号民事局長回答、昭和32・6・28民事甲第1218号民事局長回答等)。
なおこの場合、登記原因に数次の相続の日付(最後の相続以外は相続人の氏名も)が並記されることになります。

この中間登記が単独相続になる形態は、遺産分割協議や、相続の放棄、特別受益者の存在により結果的に単独相続となった場合も含むとされています。

他方、遺産分割の結果、1次相続の相続人と2次相続の相続人が各々2分お1の割合で不動産を取得することとなったときのように中間の相続が単独相続でない場合は、1次相続の相続登記と2次相続の相続登記を順次行う必要があり、数次相続の相続人に直接相続登記をすることはできないとされています(昭和36・3・23民事甲第691号民事局長回答)。

したがって、本件は遺産分割の結果、特定の不動産を2次相続の相続人が単独取得し、中間の相続が単独相続である場合ですから、その相続人に直接相続登記をすることができることになります。


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2015年06月07日 [不動産]
Q 相続財産である不動産を換価分割した場合の譲渡所得の申告はどのようになりますか。

A @換価時に換価代金の取得割合が確定している場合と、換価時に換価代金の取得割合が確定しておらず後日分割された(取得割合が確定された)場合とで分けて考える必要があります。

@ 換価時に換価代金の取得割合が確定している場合
 この場合には、
 ア 換価代金を後日遺産分割の対象に含める合意をするなどの特別の事情がないため相続人が各法定相続分に応じて換価代金を取得することとなる場合と、
 イ あらかじめ換価時までに換価代金の取得割合を定めている(分割済)場合とがあります。
 アの場合は、各相続人が換価遺産に有する所有割合である法定相続分で換価したのですから、その譲渡所得は、所有割合(=法定相続分)に応じて申告することとなります。
 イの場合は、換価代金の取得割合を定めることは、換価遺産の所有割合について換価代金の取得割合と同じ割合とすることを定めることにほかならず、各相続人は換価代金の取得割合と同じ所有割合で換価したのですから、その譲渡所得は、換価遺産の所有割合(=換価代金の取得割合)に応じて申告することになります。

A 換価時に換価代金の取得割合が確定しておらず、後日分割される場合
 遺産分割審判における換価分割の場合や換価代金を遺産分割の対象に含める合意をするなど特別の事情がある場合に、換価後に換価代金を分割したとしても、a 譲渡所得に対する課税はその資産が所有者の手を離れて他に移転するのを機会にこれを清算して課税するものであり、その収入すべき時期は、資産の引渡しがあった日によるものとされていること、b 相続人が数人あるときは、相続財産はその共有に属し、その共有状態にある遺産を共同相続人が換価した事実が無くなるものではないこと、c 遺産分割の対象は換価した遺産ではなく、換価により得た代金であることから、譲渡所得は換価時における換価遺産の所有割合(=法定相続分)により申告することになります。
 ただし、所得税の確定申告期限までに換価代金が分割され、共同相続人の全員が換価代金の取得割合に基づき譲渡所得の申告をした場合には、その申告は認められます。
 しかし、申告期限までに換価代金の分割が行われていない場合には、法定相続分により申告することとなりますが、法定相続分により申告した後にその換価代金が分割されたとしても、法定相続分による譲渡に異動が生じるものではありませんから、更正の請求等をすることはできません。
(国税庁の質疑応答事例参照)


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