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2016年05月29日

日本の農業

 農業就業者の平均年齢は66.7歳に達しており、60歳以上が5割には達していない漁業より高齢化は深刻のようにも思えます。

 もっとも、09年の改正農地法の施行以降、農業に参入した企業は2000社を超え、これにより規模の拡大や経営の合理化がすすめば、就業者数の減少は、生産性の向上と収入増加をもらたし、悪いことばかりではありません。

 そもそも農業に関しては、一般的にはカロリーベースの食料自給率(39%)をみてそれが低いかのように思われていますが、生産額ベースでみると64%となります。
 カロリーベースという指標を使っているのは日本だけであり、生産額ベースでみれば、日本の自給率は決して他の国に見劣りするものではないようです。
 日本の3分の1が農家世帯であった1960年の農家の総生産額は2兆円でしたが、約40万世帯となった現在では8兆円を超えています。

 また現在の農業は、太陽光を使わず、土壌病害の心配もなく、植物から蒸散される水を再利用し水不足の心配もない「植物工場」がすでに商業実用化段階まですすみ、年々増加しています。

 コンピュータやスマートフォンなどのIT機器を使って、農作業の工程を管理し生産を行う「スマートアグリ」についても、クラウドサービスにより手軽な料金体系で提供されるようになり、導入がすすんでいます。

 DNA解析技術も飛躍的に進歩し、病気への抵抗性を判別する等して、品種を改良して増産を図ることがよりいっそう可能になってきているようです。

 農業体験農園事業、農業婚活イベントなど都市住民と農業者の交流、理解が深まる取組もさかんになっています。

 こうした状況をみると、日本の農業は、未来のある成長を持続できる産業と信じることができるのではないでしょうか。

藤沢法律税務FP事務所
 

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